RTAって何?
RTA(リアルタイムアタック)とは、
プレイ開始からクリアまでに実際にかかった時間の短さを競うプレイスタイルのことを言います。
実時間(=リアルタイム)の短さを競うこと(=タイムアタック)から、縮めてこう呼ばれます。
最初は「ドラクエ」を初めとするロールプレイングゲームから徐々に発展していきましたが、題材はもちろんそれに限られません。
RTAはあらゆるゲームで行うことが出来ますし、「夏休みの宿題を夏休み開始後何日で終了させるか」だってリアルタイムアタックなのです。
ちなみに「リアルタイムアタック」という呼称は少し長いので、略して「RTA」と呼ばれることが多いです。
RTAと通常TAの違い
次に、リアルタイムアタック(RTA)と普通のタイムアタック(TA)の違いについて触れておきます。
元々はRPGなどのゲームで「タイムアタック」と言ったら、ゲーム内に付いているプレイ時間のカウンターで計測するが普通でした。
しかしこの場合、もし途中で操作ミスをしたり強敵に負けても、その直前でセーブしてあれば、
リセットすることで「やり直し」ができ、時間のロスを防ぐことができます。
つまりTAでは、敵に勝てる確率が1%でもあれば、成功するまで何度もリセットすることで難所を突破することができるのです。
一方RTAではゲーム開始から終了までに実際にかかった時間を計りますので、リセットしてやり直している間も時間は流れていきます。
つまり、RTAではほぼ100%に近い確率で難所を突破できるような方法を準備することが大事になります。
このようにRTAとTAでは、プレイの重要ポイントである「難所の突破方法」が完全に異なります。
RTAは難しい?
RTAを行うことは簡単です。ゲームの電源をつければ、あなたも今すぐにRTAを始めることができます。
ただしRTAで楽しもうとするならば、あるいは好記録を目指そうとするならば、いくつかの困難があります。
ここでは、RTAならではの難しさというものをいくつか紹介しておきます。
まず、ひとたびゲームを始めると、途中で休憩することは容易ではありません。
そのため、最初から最後までの全ての道のりでの行動を事前に完全に計画し、
全て暗記したり紙にメモしておくなどして準備しておくことが必要になります。
長い時間プレイすることになると、途中でご飯を食べたりトイレに行ったりするタイミングも
あらかじめ決めておく必要が出てきます。
ゲームの途中にムービーが流れるだけのイベントなどがあれば、
プレイヤーにとっては貴重な休憩時間となるでしょう。
また、プレイの途中にゲーム内でハプニングが起きた場合、とっさの判断力が試されるというのも、RTAの大きな特徴です。
(お金が足りなくて予定していたアイテムが買えない、予定よりレベルが低くて呪文が使えない、ボスにたどり着く前にキャラが1人死んでしまった、等)
そのため、RTAを完走するにはそのゲームを知り尽くしている必要があると言えます。
最近では、RTAを数百回行うことで、戦術をひねることなく自己ベストタイムを更新するという方法も見受けられます。これは当初のRTAの意図とは異なる、新たな遊び方であると言えるでしょう。
RTAとTASの違いについて
RTAはTA(タイムアタック)から分かれた別ジャンルですが、TAS(tool assisted speedrun)はTAの流れを汲むものです。
TASは全てが自分の都合どおりに行くアンリアルの世界であり、
RTAは相手(ゲーム機)が通常の挙動を示すリアルの世界で行われるタイムアタックです。
従って、例えば敵キャラクターの行動にランダム性がないゲームにおいては、
TASとRTAの違いが小さくなり、RTAの面白みは減るかもしれません。