RTAの歴史
ここではRTAの歴史について少し紹介してみます。
RTAの歴史
「リアルタイムアタック(RTA)」という言葉は2000年頃にゲームやりこみサークル「極限攻略研究会」が用い始めた造語です。
同研究会はRTAをやりこみの1ジャンルとして、研究やプレイの成果を各自のweb上や、
東京大学文化祭、ゲーム雑誌へのやりこみ投稿、コミックマーケットなどを通じて広めていき、
一部のゲームファンの間では「最速」を追及するための戦略の緻密さなどが話題となりました。
中でも極限攻略研究会が手掛ける攻略サイト「極限攻略データベース」で2004〜2005年頃に行われた文字実況中継では、
当時としては驚異的と言える300万ページビューを集め、多くのゲーマーがRTAの存在を知るきっかけとなりました。
参考:
DQ7 RealTimeAttack(2001年 プレイヤー:おてう)
※当時世界最長のRPGと言われたドラクエ7を1日でクリアするという試み。
DQ7 RealTimeAttack(2002年 プレイヤー:おてう)
※ドラクエ7をクリア後の裏ボスまで含めて1日でクリアするという試み。
DQ1〜5 1日でクリアRTA(2004年 極限攻略データベース)
※ドラクエ1〜ドラクエ5までの5作品を1日でクリアするという試み。
ドラクエ8 RealTimeAttack(2004年 極限攻略データベース)
※ドラクエ8を発売からわずか1か月後でどれだけ早くクリアできるかという試み。
ドラクエ8作連続RTA(2005年 極限攻略データベース)
ドラクエ1〜ドラクエ8の8作品をまとめて3日以内でクリアするという試み。
FF12RTA(2006年 極限攻略データベース)
※ファイナルファンタジー12を発売からわずか1か月後でどれだけ早くクリアできるかという試み。
2006年1月にファミ通誌上で上記2004年の「ドラゴンクエスト8」のRTAがやりこみ大賞を受賞した際には
「リアルタイムアタック」という言葉を用いてプレイ内容が紹介されるなど、
徐々に雑誌等のメディアでも「リアルタイムアタック」という単語が使われ始めました。
この頃にはRTAプレイヤーの数は数十〜数百名程度に増えており、
ゲームやりこみサイト「ULTIMAGARDEN」や各個人のwebサイトなどを拠点として活動していました。
当時はネットの通信速度が現代よりはるかに遅く、動画など見ることは不可能でした。
また、ネット上でゲーム画像・動画など載せようものなら著作権法違反で逮捕されかねないという風潮があったため、
RTAのプレイ公開方法は「やりこみレポート」や「文字実況中継」などが主でした。
しかし2007年頃から「youtube」や「ニコニコ動画」「Ustreme」などが登場すると徐々にプレイヤーの認識が変わり、
現在では「ニコニコ動画」を中心とした動画サイトへの投稿が活発になっています。
動画サイトに投稿するという公開方法の誕生により、自分のRTAプレイを公開することへの敷居が一気に低くなりました。また、RTAを見る側の敷居も下がり、爆発的な普及につながりました。
こうして徐々にプレイヤー層・ファン層を広げ、現在では日本にとどまらず世界に知れ渡っています。